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行動経済学一覧

2020年05月08日
行動経済学の主な効果を休日中にまとめましたので記載します。
(無理やり投資用に当てはめている場合もあります)

■プロスペクト理論(損失回避)
・収益より損をする方が人は嫌がる傾向、損失回避の法則で早めのに利確はするが、
 含み損時は損切で小さなリスクにせず塩漬けや難平など大きなリスクを
 取りに行く傾向がある。

 ※5000円もらえる確率が50%、もしくは2000円確実にもらえるで2000円を
   選ぶは私含め結構いる

■アンカリング効果
・販売価格より大きな値引きで安いと思い購入してしまう事、
元の価格が参照になる事により安く感じるまた、同商品がトータルで実際は
スーパーの方が安いがコンビニのスマホ決済でポイントが貯まる分コンビニで
買った方が得した気分になるような事。

 投資でも高値覚えと言う言葉があるとおり、高値から50%など幾らか下がれば
何となく安いと思ってしまう事がある逆もあり+50%も行くと高くなり過ぎて
買えないと思う状況。

■メンタル・アカウンティング
・お金に色・重さがある事、頂いた1万円より働いて稼いだ1万円の方が価値が有る様に思う事。
 人の価値観で変わり、投資で稼いだお金は軽く感じ、汗水垂らし働いたお金は重いと言う話も
 多々聞くが投資を猛勉強したりリスク取ったりで努力で稼いだ人は重く感じる事も多いと思う。

①投資15年スキャルピングで2億貯めるも出来なくなったとして以後インデックス投資のみ
②投資15年投資トントンでyoutuber・医者など投資以外で2億貯め以後インデックス投資のみ
③投資15年宝くじで2億1000万当たり以後インデックス投資のみで運用
 投資15年前の情報や知識が以降職場などでも使えないと仮定しても個人的には
 投資経験上①が一番凄いと感じるが一般的には②が1番かも、
 資産だけ見ると投資15年以降成績利率が変わらなければ金銭的価値は③が1番になる。

■感応度逓減性(かんのうどていげんせい)
・価格の大小により金銭感覚が違うと言う事、また感覚の慣れで使ったりもする。
 数百円、数千円商品の値段は気にするが、住宅など数千万円支払う時の
 オプション数十万円は余り気にせず付けたりする事。また、借金や信用取引、空売りなど
 最初は不安が強いが徐々に慣れて気にしなくなったり最初の損はショックがデカいが
 二回目三回目・・と段々と和らいでいくなど。
 
 個人的にはデメリットばかりではなく損の感覚に慣れて行かないと複利での
 運用が厳しくなる場合もあると考える

■おとり効果
・1つの物を買うか買わないかではなく、選択制や選択を増やしてどちらにするかを
 考える時間を割かせる事、明らかに劣る商品と選択させたり、金額を調整したりもする、
 極端回避性との合わせ技で使われる事も多々ある。

 新規市場で1社しか上場してない場合より上場が2社あった方が市場の認知されてきた感や
 比較・選択が出来た事による買われやすさが出る可能性もある。

■極端回避性(松竹梅理論)
・真ん中を選ぶ傾向があると言う事、おとり効果と合わせて良く使われ
 ランチA1000円・B1500円・C2000円の3択にして真ん中のBを選ばせる方法、
 AとBだけだとAを選ぶ人が増える傾向にある。

 もしかしたらある市場でも3社上場してて迷ったら時価総額真ん中を選ぶ人もいるかもしれない。

■フレーミング効果
・表現方法の違いで印象が変わってしまう効果、1日コーヒー1杯費用・10年で新車1台分費用
 だと前者の方が安く感じる事象、コーヒー300円、車は安い軽自動車109.5万円を目安。
 他に医療・金融商品・販売商品など多様に行われている。

 投資でも商材紹介が現在の資産ではなく安値資産から高値資産時の差分を表示する事で
 大きく見せる事や逆のパターンでは年初来-5%や高値資産比80%より高値からの
 DD-20%などにした方が大きく被害を受けた様に見える。
 また、金融商品取引も「投資」「投機」「トレード」「事業」など言い方で見方も大きく変わる。

■ヒューリスティック
・直観や軽めの判断、選択をする場合に経験や思い込みなどによるバイアスがかかって
 決定する事、4種類あり代表性(固定観念)・利用可能性(記憶)・固着性(アンカリング)
 ・シミュレーション(想像)とある。
 
 投資でもルールを決めているにも関わらず、板や含み損益を見た時についつい
 過去の記憶や固定観念から裁量を入れてしまい期待値を下げてしまう事が多々ある。

■認知バイアス
・ヒューリスティックと殆ど同じ様だが、こちらは決定までのイメージや認知のひずみが
 生まれる事。
 投資の世界で有名なダイニング・クルーガーもこれにあたると考えられ、
 初心者程自己評価が高く、能力が高い人ほど自己評価が低くなる傾向。

■リスク認知のバイアス
・認知バイアスのリスクを焦点にしたもので、リスクも過去の記憶や思い込みによって
 判断しやすい事、新型コロナウィルスも以前のSARS・MARSウィルスの記憶を元に
 判断して影響を受けなかった場所は楽観的になってしまったりもする。
 災害は最初は過小評価され、状況が進むにつれ過大評価する様になると有名な方も
 発言しており、情報や状況・症状が分かってくると乖離した評価は減っていくと考えられる。
 
 株価は特に心理部分が躊躇に反映されていると見受けられ人々が楽観的に
 なり過ぎるとバブルになり総悲観になるとパニック売りが出たりする。

■親近効果・初頭効果(第一印象と先入観)
・親近効果は最後に与えられた情報で印象がされやすく、
 初頭効果は最初の情報で印象されやすい事
 一見矛盾になってしまうが状況によって変わり、個人的見解としては文字・視覚の情報は
 初頭効果が強く口頭・話による情報は親近効果が強いと考えており、
 また相手の信頼度も関係していて関係性が薄い場合初頭効果が強く、
 関係性が強い場合親近効果が強いと感じられる。

■保有効果
・物に色・重さが出来る事、一度保有すると手放しづらくなる傾向。
 愛用していた物を買い替えて貰えるとしても断る場合もある、投資で以前利益が
 出たりした銘柄は新しく購入した時に手放しにくくなる時もあり、
 新しい銘柄に移りづらくなったりする、損失回避の法則が原因とも言われている。

■プライミング効果
・事前の情報がその後の判断・行動に影響を与える事、
 コーラのCMを見た後コーラが飲みたくなったり、赤い色を見た後に野菜を想像すると
 赤い野菜を想像しやすくなったり、写真の掲載など殆どの商品に使われている。
 
 投資でも動画を見た後に紹介されていた銘柄や手法を買いたくなったり実施したくなったり、
 銘柄に与える印象が変わる。

■ハロー効果
・見た目や特徴、1つの情報で全体を評価しやすくなる事。CMによる企業ブランドイメージや
 口コミが例え1つでも評価悪い、評価良いで印象が大きく変わる事、
 最近はSNSでのハロー効果影響が大きくなっている。投資の場合でも億り人や
 機関投資出の肩書があると、凄い人とのイメージが付きやすくなる。

■上昇選好
・同じ結果が得られるとしても、少しづつでも良くなる方を好む事。
 初年度から給与が良いいが以後変わらないのと初年度は低いが少しづつ改善していく場合
 後者の方が作業効率・モチベーションが上がり易い傾向がある。

 銘柄選びも成長横ばい割安株より、少し高くても成長している銘柄の方が
 好まれる傾向があると考えられる。

■目標勾配仮設
・目標に近くなるにつれてやる気が上がる事、無料スタンプカードを
 貰う時0個から10個貯めるより90個からスタートして100個貯める方が
 意欲が沸いたりする、有効期限との組み合わせで更に意欲が沸く事もある。
 
 目標を立てる際も最終目標だけではなく短期的な目標も立てると効率が上がったりする。

■認知的不協和
・童話のすっぱいぶどうが有名、自分の認知した情報と矛盾する事実を得た時に起こる不快感。
 喫煙者がタバコは体に悪いとの事実を得た時に認知的不協和を解消する為に
 禁煙せず喫煙を自分の中で正当化する人も多い。
 
 ダイエット・飲酒・政策・発言・マスコミ・社会・会社など多くで認知的不協和は発生している。
 ただし、どちらが正しいかの答えは無く、人の価値観や考え方で各々答えが異なる。

■参照点依存性
・参照する物が違うと同じ事でも見方が変わる事、
 参照点を意図的に作りアンカリング効果を狙ったりもする。

 300円のコーラが普段時、遊園地内、富士山山頂、砂漠の真ん中などで
 高くなったり安くなったり感じる事
 
 投資でもA社株価100円として120円で保有していたら20円分損が出ていて残念に感じたり、
 保有していなければ120円から100円に下がったので割安感が出てきたと思う人もいたり、
 同業種の株価を参照にすると、まだまだ高値にあると感じる人がいたりと
 同じ株価100円でも捉え方が違ったりする。

■錯誤相関
・根拠がなく相関がない事でもたまたま重なると相関があるように感じる事、
 自分が旅行に出かける時に2~3回雨が続くと雨男と思われたりする事、
 ジンクスなども錯誤相関になる。
 
 投資でも有名なのがジブリの法則があるが金曜は雇用統計など
 重要な指標が発表されるために重なって荒れた時に印象に残る、
 ただ多くの人が信じ行動をとると錯誤が本当の相関になる場合も。
 
 個人的にはヒューリスティックやバイアスがかかっている事も大きいと考えてる。

■確証バイアス
・無意識のうちに自分の意見を肯定する情報ばかり集めてしまったり、
 逆の意見を否定したり無視したりする事。
 SNSの世界では特に確証バイアスが効いていると見受けられ、
 認知的不協和が発生するのも確証バイアスが原因と思われる場合もあると考えられる。

 投資手法でもグロース・バリュー・モメンタム・デイトレなど不協和解消の為、
 自己の手法を確証バイアスにより正当性する。
 相性が良い心理効果にバーナム効果があり、確証バイアスと合わせると効果的と言われる。

■バーナム効果
・誰にでも該当するような曖昧な情報を、自分や属している集団にのみ当て嵌まっているように
 錯覚する事。
 
 血液型性格判断やお金で悩んでませんか?と言われたりすると実際は大多数の人に
 当てはまる事なのだが自分の事だけを想定しがちになったりする。
 占いや営業で信頼を得たい時になどに利用する事が多い。

■プラセボ効果
・偽薬でも思い込みによって実際に効いたりする事、主に医療などで使われる。
 子供のサンタクロースの存在などもこれに辺り、人が意図的に良かれと思って行う事が多い
 錯誤相関より更にヒューリスティックのバイアスが強くかかり、
 信頼関係が良いと効果が出やすいと考えている。

■双曲割引(時間選好)
・「今」など目先の物事を優先してしまう傾向、今日1万円もらえたはずが1週間伸びるのと
 1年後もらえる1万円が更に1週間伸びて1年と1週間になった時、
 前者の方が心理的に強くなる事。

 外出自粛要請で明日解除の予定が1週間伸びた時と、
 1カ月後解除が1カ月と1週間後に伸びた時など金銭以外にも影響する。
 
 双曲割引が強い人はダイエットの失敗・禁煙の失敗など自滅選択になる傾向もあるが
 生物上は自然の行動になる。
 双曲割引が強い人の傾向は男性・年齢が高い・生活が不安定な人、
 逆に弱い人が理系・競争心が旺盛・国を当てにしてないと言われているが、
 もちろん人それぞれ育った環境や教育で大きく変わると考えられます。
 
 投資でも長期投資より短期投資で早く稼ぎたいと思うようになるのも
 双曲割引が効いたりする場合もあります。

■後知恵バイパス
・物事が発生した後に、あたかも分かってたと考えてしまう傾向。
 専門家・政治・会社あらゆる場面で見る事が出来る。
 また、金融危機発生後恐慌が来る可能性があるが金融緩和も行っているので
 バブルが来る可能性もあると言えばどちらが発生しても分かっていたと言う事が出来る。

 また、新型コロナショックなど歴史上経験が無い事でも良く考えれば予想可能だったと
 考える心理も後知恵バイパスになったり、予言の記録なども後知恵バイパスが
 効いている場合が多くある、こちらもヒューリスティックのバイアスが原因の時がある。

■アンダードック効果(負け犬効果)
・弱い物、負けそうな人を応援したくなる効果、特に日本では強い傾向にある。
 選挙でも見られ同情票がこれに辺り、マスコミや情報発信者の影響などで大きく左右する。
 投資でも、ある一定の成功者が敢えて損を大きく見せる事で応援・注目されたりする
 中には批判をかわすために敢えて利益が出ているのに損したと記載する人までいる。
 反対語に近いのがバンドワゴン効果

■バンドワゴン効果
・強い物、勝ちそうな人・多くが支持している人と同じ選択をし易くなる効果。
 選挙で優勢候補者がメディアなどで報道されると有権者は投票しがちになったりしたり、
 また商品レビューやアプリのレビューなどで、レビュー数が多い方がより多くの方が
 購入していると感じる為、選択し易くなる、商品戦略としてNo.1商品や今流行り(話題)商品、
 など多くの人が利用してますとアピールする事で購入意欲が沸く。
 似たような効果として同調行動があるが、こちらはイメージ戦略で使われる事が多いと感じる。

■スノップ効果(希少性の法則)
・バンドワゴン効果の逆と言われ、他者の消費が増えるほど需要が減少する現象。
 数が少なかったり手に入れにくい物程、価値が上がる事。良く行われるのが
 限定、会員制、紹介などで今しか手に入らない、
 数量限定、会員のみ販売、あなただけに紹介などの表現で価値を上げる効果がある。
 
 投資でも埋蔵量が決まっていると言われる金や仮想通貨のビットコインも半減期などで
 希少性を持たせていたりする。
 似た効果にヴェブレン効果がある。

■ヴェブレン効果
・ブランド物など商品が高い程、欲求や特別な意識が生まれ、見せびらかしたくなる事。
 個人的には見せびらかしや、凄いと思わせたい時、
 権威を象徴したいなどはヴェブレン効果と考えている。
 
 成功した人が商品誘導の意図が無く、無料で情報を提供する時は寄与、
 慈悲や返報性もあるが、名声を得たいと考えるヴェブレン効果の人もいる場合がある。

■返報性の原理
・人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないと感情を抱く事。
 手土産や粗品などは返報性の原理が働いたりするが、
 表面上の拒否じゃなく本当に拒否している時に渡してしまうと嫌悪感を抱くこともある。
 善意による無料の情報提供は返報性の原理にあたる事が多いと感じる。

■ハーディング効果(同調行動)
・他人と同じ行動を取りやすくなる、「赤信号皆で渡れば怖くない」も同調行動になる、
 皆が見ている方向を見てしまったり、皆が持っているから購入したりする事。
 
 更に双曲割引の影響で身近に感じる人の方が影響を与えやすくなると考えられ、
 逆に他人の意見に同調すると他人から安心感・信頼感が生まれる。
 投資でもイナゴ銘柄やバブルに関しても同調行動の影響があると考えている。

■ウィンザー効果
・利害関係が無い第三者が言う事により、信頼性や信ぴょう性が上がる事。
 広告や営業からの情報より口コミの方が信用してしまったり、悪い噂を信じてしまったりする。
 
 お客様の声を載せるのはウィンザー効果を狙った方法。
 投資の場合も保有銘柄を誰かに評価してもらったり、
 SNSを見て良い情報だった場合に信頼性が上がったりする。

■カリギュラ効果
・禁止された事や行っては行けない事などを逆に行いたくなってしまう効果、
 「つるの恩返し」「浦島太郎」もこれにあたる。
 敢えて厳禁や閲覧禁止・拒否などをする事で逆に見たくなり、客を呼び込む効果がある。
 ただ、あからさまにカリギュラ効果を狙った物も増えている様にも感じ、
 商品広告効果としては薄くなってると考えている。

■カクテルパーティー効果
・音や言葉、視覚などに色や大きさがある事、多くの人が雑談している中でも
 必要と感じる話や興味がある話を聞き取ったり、見たりする事。
 また、相手が興味ある言葉や相手の名前など必要と感じる言葉を多用すると
 無意識に印象を与えたりする。 

■確実性効果
・100%か0%など確実性の高い物に価値を感じてしまう効果、
 期待値が高い株式よりリスクが0%と感じる、元本保証の預金が好まれるのは
 確実性効果と考えられる。
 
 プロスペクト理論の利益確定も確実性効果が効いてると思うが、
 損失部分は損失回避する効果もあるので人次第と思う。
 また、50%→60%より90%→100%の方が高い価値があと感じ費用をより出す傾向がある。

■鏡映効果
・鏡は逆さまに映し出されるので、書き順や位置が逆になるのを元にして行動や
 状態が逆になると考えも逆になりやすい事、利益が出ている時はリスク回避的になりやすく、
 損失が出てるとリスク愛好的になる。
 
 表現はプロスペクト理論と同じだが、損失回避ではなく反対の位置にいると
 反対の考えになりやすいと言う考え。
 加害者と被害者の考え方もそれぞれ立場が入れ替わったら考えも全く変わる傾向がある事。

■現状維持バイアス
・その名の通り現状維持を好む傾向がある事、
 変化や未知なるものを嫌いになるのはバイアスがかかってる事が多い。

 原因と考えられるのがプロスペクト理論の損失回避が効いていると思い、
 マイナス部分を強く考えてしまう事がある為。
 対策としては定量分析といって具体的な数字を元に判断する事、
 また最悪の状態を知る事などで回避出来ることもある。
 意図的なコミットメントでも対策が出来場合もある。

■コミットメント
・ある一定の行動しか取れない仕組みを作る事、
 口約束などではなく行動を縛るような仕組みを作ったりする。
 口約束だけではなく、契約書や第三者の前での宣言、罰則、報酬などを
 設定するなど色々やり方がある。
 
 罰則や第三者前での宣言による信用低下など損失回避の法則を
 元にした縛りが有効だが当事者が納得した上で行わないと、
 不信感を抱くことになる。
 双曲割引のバイアス対策としてコミットメントは非常に有効な対策になる。

■限定合理性
・合理的であろうと意図するが、認識や時間的な限界によって、
 限られた合理的な情報から判断をする事。
 世界中の全ての異性と合って全ての情報を知ってから結婚相手を
 選択するのが最も合理的だが、実際は限られた時間で、限られた人と、
 限られた情報の中から判断しなければならない。
 とは言うものの数字で表せたり、情報や選択が多い方が合理的な
 判断がしやすいと考えられる。
 
 株価の値段も限定合理性を元に売買を行っており、
 アービトラージ・鞘取りなどの手法が発生する。

■決定回避の法則
・選択肢が多くなってしまうと、その中から1つを選びにくくなってしまう事、
 優柔不断も決定回避の影響が出てる場合もある。
 色々メニューがあるより、専門店など1つの専門に絞った方が選ばれやすくなる傾向がある。
 近年ではネット通販などが主流になりつつあるが、一覧で表示される欲しい商品の
 選択肢が多いと買わなかったり、限定合理を嫌がり表示されている全ての商品を
 閲覧してから選択したいが時間などで見れずに買わなかったりと
 選択肢が増えると決して良い事ばかりでもないと考えられる。

■ゲーム理論
・社会や自然界における複数が関わる意思決定を数学的なモデルを用いて研究する学問、
 ナッシュ均衡などが有名。外交・企業間取引、価格など自国、自社に最適で
 有利な方法や選択を取っても、決裂したりで全体的に最適にならない状態になって
 お互い動けなくなる事をナッシュ均衡と言い、ゲーム理論では相手の状況も踏まえて
 最適な選択を数学的に表そうとする、他に囚人のジレンマなどがある。
 ちなみにナッシュ均衡もゲーム理論により、数式(定義)されている。

■コンコルド効果(サンクコスト効果・埋没費用効果)
・ある対象に費用、時間など投資してその後も損失が出るとしても、
 今までかけた労力が惜しくなってしまう事。
 名前の由来はコンコルドを開発中に開発コストと利益を考えると採算が
 取れないことが分かるが、結局責任の押し合いや今までの費用の勿体なさから、
 開発を続けて会社が倒産してしまった話から取られている。
 
 投資で負け続けている人で今までの投資費用・時間が勿体なくなり、
 その後もダラダラ続けてしまったりもする。
 こちらも認知バイアスがかかっている事が主な原因と考えられる。

■ザイオンス効果
・人や物に接する回数が増えれば増える程、好印象を持つようになる事。
 何度も足を運ぶ営業、何度も目にする広告などザイオンス効果を利用した方法が多くある、
 注意点として最初に悪い印象を与えると悪い印象が強くなっていく場合もある。
 また、ザイオンス効果は記憶があるうちに沢山見た方が効果があると言われる為、
 短期集中の方が効果が高いと言われ、見る時間の長さはさほど関係ないと考えられます。

 接触回数について7回接触回数があると売上が上がると言われるセブンヒッツもあるが、
 上限が10回を超えるとザイオンス効果が余り効かなくなるとも言われております。

■少数の法則(大数の法則)
・サイコロを何度も繰り返すと出た目の平均は、確率も含めた計算上の平均値に
 収束(平均値への回帰)していく事を、大数の法則と言うが試行回数が
 少ないにもかかわらず、大数の法則が当てはまると錯覚する事が少数の法則になる。
 
 個人的経験から来る法則は錯誤相関のバイアスもかかり、
 少数の法則の可能性が高いと言われる、統計学に秀でた物でも統計データに
 少数の法則のバイアスがかかる事もある為、サンプリングサイズは重要になる。

■ソマティック・マーカー仮説
・どちらかと言うと脳科学に近いのだが、バイアス・ヒューリスティックが起こるのは
 外部から情報を得た時に心臓がドキドキしたり、口が渇く、などの身体的感情が
 前頭葉の腹内側部に影響を与えて、判断するのではないかとの仮説。

■ディドロ効果
・ある物を買ったら、全体(他の物)もそれに合わせたくなる効果、
 高い水準に合わせたくなる。
 全身好きなブランドに統一したくなったり、ゲームでの最高ランク品を揃えたいなどがある。
 
 数が揃って来ると、目標勾配仮設・ザイオンス効果・コンコルド効果・ヴェブレン効果
 ・確実性効果など沢山の効果が効いてくる、
 コンプリートまであと1つとなると止めるのは難しくなる。

■ピーク・エンドの法則
・名前の通り、ピーク時(絶頂時)とエンド時(最終局面)で殆ど印象が付けられる事。
 相手との関係も最も印象になった情報・出来事と、別れ際が印象を強めたり、
 外食で不愉快な事があったが、食事が凄く美味しかったり、会計時にお詫びを
 貰ったりすると印象が和らいだり、良い方向になりやすい。
 
 代表性ヒューリスティックの影響によるものとも言われている。

■ブーメラン効果
・物事の結果がブーメランのようにその行為をした者自身に主に負の効果をもたらす事、
 逆効果に働いてしまう事など。
 先進国の生産技術を発展途上国に移転した時に、後々発展した時、
 逆に市場を脅かす存在になってしまうなどがある、他人批判をしていた者が、
 自分がミスをして逆に批判されると言う事が多くあり
 リーマンブラザーズの低所得者への自己責任論が
 公的資金投入見送りと言うブーメランとして返って来た話もある。

■合接の誤謬(連語錯誤)
・もっともらしい説明が繋がる事で説得力を感じてしまい、
 確率的に低い方を高く見積もってしまう事。
 抽象的じゃなく詳細に記載した情報の方を選ぶ傾向がある事。リンダ問題が有名。

 例として米中貿易摩擦が発生する可能性が高いと、
 米国は中国に半導体・自動車、航空などに関税をかけ
 中国は報復措置を行う可能性が高い、と詳細に書いた方が確率的に高く感じる場合がある。 

■フォールス・コンセンサス効果(偽の合意効果)
・自分の意見・考え・行動が常に多数派と思い込む事、認知バイアスが効いているのが
 原因と思われ、特に信頼性が高いとバイアスが効き易くなる。
 
 確証バイアスに似ているがこちらは相手の思考を思い込んでしまう事。
 また、確証バイアス同様否定されると認知的不協和が発生し反発する場合もある。
 
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